戦略1

イノベーションの創出と
地域活性を目指した
融合科学研究・開発の推進と
人材育成

 埼玉大学は、地域活性拠点として、産学官連携による地域課題の解決と人材育成という埼玉大学としての個性化を進め、「多様性と融合の具現化」を目指します。
 戦略1では、先端産業の創造・集積という首都圏埼玉の課題の解決と関連人材の育成のため、理工学研究科と人文社会科学研究科を1キャンパスに有する埼玉大学において、地域の産学官金連携により、文理融合科学研究・開発を推進、イノベーションを創出して地域活性を行います。

取組1:文理融合教育プログラムの構築

 複雑かつ多様な現代的課題に対応できる人材を育成するため、人文社会系・理工系といった多様な学問分野が1キャンパスに集積された埼玉大学の特徴を活かして、文理融合教育プログラムの構築を進めます。
 平成30年度に予定している工学部改組 では、社会に関わる課題の分析・理解、工学的課題の設計・デザイン、課題解決に向けた技術統合・システム化、異分野協働での社会実装といったプロセスに取り組む人材を育成するため、学科横断型の文理融合教育プログラム「イノベーション人材育成プログラム」を導入します。これを全学的に展開するとともに、大学院レベルでの文理融合教育により、社会イノベーションの創出に寄与する高度人材の育成を目指します。

取組2:学内外協働による、社会で活躍する理工系博士人材の育成機能強化

 イノベーション創出を担い、社会で活躍する理工系博士人材の育成機能強化のため、埼玉大学と地域企業等の双方向コミットメント、ならびに理工学・人文社会科学研究科の協働により、企業人の学び直し機能を含めた、新たな博士課程教育システムを構築します。
 このため、理工学研究科に「自立する博士人材育成プロフェッショナル・プログラム」を開設し、Project-Based Learning型実践教育を行って、総合力・企画力・統率力を備えた博士人材を育成するとともに、「キャリア支援プラットホーム」により博士号取得後の多様なキャリアパスへと誘導します。

主な実績

実務家教員インタビュー記事掲載

取組3:先端産業国際ラボラトリーでの産学官金連携イノベーションの創出

 地域産学官金の協働インターフェイスとして、平成28年4月に先端産業国際ラボラトリー を設置しました。共創型ワークショップ・スペースでは、異業種間や産学官セクター間などの壁を越えた人的ネットワークの場を提供します。また、先端産業インキュベーション・スペースでは、研究開発・試作・製品化・事業化を一貫して行い、地域産業人材を育成するとともに、新産業創出・標準化事業を通じて広く社会に還元し、地域社会の発展に貢献します。
 ヘルスケアとメディカルの2つのイノベーション研究ユニットを設け、埼玉県特有の課題である超高齢社会に安心をもたらす「彩の国健康・医療イノベーション・エコシステム」の構築も目指します。


研究ユニット

ヘルスケア・イノベーション研究ユニット
 遠隔医療やヘルスケア支援のためのIoT技術、AI技術、人に優しい機器設計のためのヒューマンインターフェイス技術、ブレイン・マシン・インターフェイス技術等の研究開発による先進ヘルスケア分野の高度化への貢献
メディカル・イノベーション研究ユニット
 次世代抗体スクリーニング技術、蛍光発光技術、多価化合物によるクラスタ―化技術等を用いた、感染症やがん他分野における高感度、迅速、簡便な診断薬や検出キットの研究開発によるメディカル・イノベーションへの貢献

主な実績

戦略2

地域ニーズに即した人材育成と教員養成

 埼玉大学は、地域活性拠点として、首都圏埼玉の地域ニーズに応じた人材育成により埼玉大学としての個性化を進め、「多様性と融合の具現化」を目指します。
 戦略2では、学生の入学から、学修、生活、卒業、就職までを一貫して支援するキャリアサポート体制を強化し、教職大学院での教育委員会との連携も含め、地域における多様な産学官金連携を通じて、地域に貢献する多様なグローバル人材を育成し、質の高い実践的教員を養成します。

取組4:統合キャリアセンターSUによる学生支援体制の強化と地域人材育成

 地域ニーズに応じた人材育成と教員養成に大学全体として取り組むため、統合キャリアセンターSUを平成28年4月に設置しました。学生のキャリア形成を一貫して支援するもので、高等学校での学習活動・成果を把握するとともに、入学、学修、学生生活、就職活動、卒業、卒業後までの体系的マネジメント体制を構築し、学生支援の一層の強化を図ります。
 統合キャリアセンターSUでは、教育企画室と連携した「COC人材育成プロジェクト」、「教員ステップアッププロジェクト」により機能強化を進め、産官学コラボインターンシップを担当するスーパーバイザーを配置するなど、人材育成を通じた地域活性拠点としての役割を果たすため、着実に体制整備を進めます。


【産学官連携インターンシップの主な実績】

JR東日本・埼玉大学連携

埼京線沿線
地域活性化プロジェクト

〜彩の国さいたま芸術劇場を起点にJR東日本と与野本町駅周辺まちづくりを考える〜

取組5:教職大学院設置による理論実践融合型カリキュラムと指導体制の構築

 平成28年4月より新たに教職大学院 を開設しました。「教育実践力高度化コース」と「発達臨床支援高度化コース」の2コースからなり、研究者教員と実務家教員(学校現場の経験が豊富な教員)の協働による、理論と実践の融合型カリキュラムを特徴としています。
 埼玉県・さいたま市の教育委員会と連携し、地域の新しい学校づくりを担う新人教員とその中核となる現職教員の養成を基本として、社会の変化とともに学び続け、学校が直面する諸課題の構造的・総合的な理解に立って幅広く指導性を発揮し、教員集団の中核として活躍する実践的探求力と課題解決力をもった教員を養成することを目指します。

取組6:教員養成の高度化と地域人材育成

 埼玉大学がこれまで行ってきた特色ある各種プログラムの実績を活かして、次代のイノベーション人材育成の中核を担う高度理科教員養成プログラム、社会・経済のグローバル化に対応できる教員の養成に向けたグローバル対応力・英語教育力向上プログラムを構築し、地域の人材育成基盤の強化に寄与します。
 平成28年4月に新設した統合キャリアセンターSUを中心に、全ての学部、教職大学院、附属学校園や地域の教育委員会、地域の学校等との連携により、教員養成の高度化と地域の人材育成に向けた「教員ステップアッププロジェクト」を推進して、地域ニーズに則した教員養成に取り組みます。

主な実績

取組7:「主体性・協働性」評価を活用した新特別選抜試験の開発

 大変革の時代を生き抜く人材に必須の資質である「学力の3要素」の涵養を基本として、高校教育、大学教育、大学入試を三位一体で改革する高大接続改革の理念の下、「高校教育で培ってきた力」や「大学教育で必要な力」を評価する大学入試を実現します。
 新たな「大学入学共通テスト」とともに、高校生の能力、適性、興味、関心等の多様化を踏まえた「多面的・総合的な評価」を目指し、「主体性・協働性」を重視した多様な学習活動・学習成果についての評価に基づく新たな特別選抜試験の開発を行って、その占める割合の目標を入学定員の30%とします。

取組の概要

明確化したアドミッション・ポリシーに基づく入学者選抜への改善と、「高等学校における学習活動・学習成果」、「主体性・協働性」を適切かつ総合的に評価する新たな特別選抜試験の検証・開発を行うとともに、高度専門職としてのアドミッション・オフィサーの育成により、これらの取組を担うアドミッションセンターの機能強化を図る。

戦略3

強みを有する分野の国際教育研究拠点化

 埼玉大学は、大学の主たる使命が知の創造と継承であることをしっかり据え、研究力と人材育成力の強化という知の府としての埼玉大学の基盤強化を進めます。
 戦略3では、国際的教育研究ネットワークを活かし、世界水準の特色ある理工系研究を一層推進して人材・知の「地域・国際大環流」を創出するとともに、文系・理系の国際教育プログラムの充実や「多文化キャンパス」の創造により、さらなる国際教育研究拠点化を目指します。

取組8:理工学研究科戦略的研究部門での国際研究推進

 強みを有する研究分野への人的・物的資源集中により研究力強化を図るため、平成26年、理工学研究科に戦略的研究部門3領域を設置しました。URAオフィスとの連携の下、「ライフ・ナノバイオ」、「グリーン・環境」、「感性認知支援」の研究を国際的に推進し、質の高い研究論文数、国際共著論文率、国際共同研究プロジェクト数が伸びる等、着実に成果を上げています。
 8カ国の研究拠点と連携を進めるライフ・ナノバイオ領域では、異分野集約研究を通してグローバルネットワークを構築、平成29年には「X線・光赤外線宇宙物理」領域を追加して国家プロジェクトに挑む等、戦略的研究部門はさらなる展開を図ります。

戦略的研究部門の主な実績

取組9:理工系学部・研究科の人材育成機能強化

 幅広い視野と課題解決能力を備えた理工系人材育成の量的強化のため、理工学研究科博士前期課程の学生規模を段階的に見直し、平成28年度までに入学定員を100名増員しました。また、今後は理学部・工学部学生の大学院進学率を65%に向上させることを目指します。
 理工系人材育成の質的強化については、6年一貫教育プログラムの構築や他学部との連携による文理融合教育の導入、平成30年度工学部改組(入学定員50名増)での学科の大括り化等、最適なカリキュラム改革・組織再編を進めます。

取組の概要

取組10:国際社会のリーダーを育成する大学院教育の実践
    −Lab-to-Lab国際プログラム−

 学部・大学院間および異分野間をシームレスにつなぐ文理横断型6年一貫教育プログラムを基に、意欲と能力の高い大学院生を対象として、科学的戦略能力と国際化対応力の体系的・主体的な獲得を支援する「Lab-to-Lab国際大学院教育プログラム」を海外協定校との連携の下に構築し、研究室間レベルでの共同教育・研究を実践します。
 理工学研究科での先導的取組を全学的に展開し、学内異分野連携によりイノベーション創出基盤を充実させて、国際社会のリーダーとなり得る人材を育成する、科学的創造性の高い教育システムを目指しします。

取組11:多文化キャンパス創造プロジェクト

 埼玉大学の多様なグローバル人材育成プログラムを統合し、留学生の受入と派遣の数を飛躍的に増加させて、学問分野、国籍、文化背景、習慣、年齢、経歴等を異にする多様な学生の交流をキャンパス内で促進する「多文化キャンパス」を創造します。
 このために、国際化推進マネジメント機能を一元的に担うグローバル・コア・センターSUを設置し、グローバルな感覚を身に付けた日本人学生、日本社会への理解を深めた外国人留学生を社会へ送り出すことで、 国際化が進む首都圏埼玉の活性化にも貢献します。

グローバル関連事業の主な実績

海外協定校との交換留学生数
(各年度5月1日現在)

海外インターンシップ参加人数
(各年度5月1日現在)